さて、解体第二部の始まり始まり。
まずは一階の大がかりなハツリ作業が再開されます。
一階の解体遍歴です。左が元の姿。前回の解体の結果、真ん中の状態になりました。本日ご報告は数字と矢印の箇所をやります。
その結果、右の図のようになります。
フロア
作業の写真はありませんが、フロアには昭和の店舗用クッションフロアが貼ってあり、これを剥がしにかかります。
厚みがあり、エンボス模様が入った頑固なクッションフロアは、ハツリ工具を使ってもなかなか剥がれません。チームKが大変な苦労をして全部剥がしてくれました。
クッションフロアの裏地と糊の跡が激しく残ります。
この裏地と糊の跡をケレンしていくのは私の仕事で、これからの数週間、時間が少しある毎に地道に少しずつ、しゃがみ込んでケレンしていくことになります。
随分あとになって知ったのですが、この時代のクッションフロアの裏側にはアスベストが使われていたらしいです。
知ったときにはすでに手遅れ。多分連日吸いまくりです。
もし私が15年後に肺癌で死んだら、それはタバコのせいではなく、このときの石綿のせいであると、皆様お考えになってください。
1.玄関入ってすぐの壁
玄関引き戸を通って一旦外へ出なければ店舗部分へ行くことが出来ない作りだったので、壁のこの部分を壊して人が通れる開口を作ります。
鉄骨がどこに入っているのか判りにくいので、適当にカッターで切ってから壁を壊しました。
幸い、縦の鉄骨がこの場所にしかなく、人が通れる幅が確保できたのです。
2.トイレの上
トイレの上部、エアコンを付けるための下地がしてあった場所は、バールとのこぎりで丁寧に材木を剥がしていきます。
ゴキ糞ネズ糞ご遺体たちのお出迎えに吐き気を堪えての作業、でも今日はひとりじゃないから怖くないのです。
この奥は、トイレからの換気ダクトが通っているくらいで他は何もなく、空間があまってて物入れに使えそうです。
3.厨房と店舗を仕切る壁
残すかどうか悩んでいた厨房と客席を隔てる壁です。客席側には扉、カウンター側にはアーチ型の開口があるちょっと可愛い作りの壁です。
惜しいながらもやはり壊すことにしました。
チームKの屈強な男が大型のハツリ工具でコンクリートをがんがん砕いていきます。
なくなってみればすっきりしていて大変よろしい。やってよかった。
コンクリートガラは床レベルを上げる予定地のカウンター前の窪みに落として、左官下地と廃棄料節約を兼ねた賢い処理を施します。
4.入り口出窓
いよいよ出窓部分の解体です。
チームKが颯爽とガラコン*1を乗り付けています。がんがん行きます。
まず出窓をぶち壊し、その周りの壁を砕いて壊します。
以前お伝えした謎の水槽です。(写真、ありました)
この水槽を隠すように大理石調のパネルが覆っていたのです。
ダリオ・アルジェント的には、パネルと下地を剥がしてこの水槽が出てくるとき、是非とも恐ろしいものが 一緒に出てきて欲しかったな、と。
まさか出窓の下にこのようなものがあるとは思いもせず、またまたコンクリートとタイルの重量級ハツリが開始されました。
外側からもがんがん行きます。頼もしいです。
こうして見ると、柱が細いです。大丈夫なのでしょうか。少し奥に太い鉄骨がちゃんと入ってるから大丈夫なんでしょう・・・と思いたい。
フロアのケレン、細かな木下地部分、壊した壁のハツリ跡処理、電線、設備管など、細かい後処理はまだまだ残っているものの、一階の大物解体はこれにてほぼ完了です。
*1 ガラコン
はて。ガラコンという言葉、普通の言葉かと思っていたらそうじゃないそうな。
ガラコンで検索したら「がらがらのコンサート」とか、そういう下品な言葉が沢山ヒットして驚いた。
ガラコンというのはですね、廃棄物積載用コンテナ、あるいはそれを搭載したトラックを指します。
昔は何でもかんでもガラコンに放ってそれで仕舞い、という風潮もありましたが、現在は分別しないと処理場も受け付けてくれませんしガラコンの人も受け付けてくれません。
立て直したら、建坪率からして半分の建物しか建ちません(泣)
鉄骨造りなので躯体は頑丈、全部剥いでもまだ大丈夫っす。
ゴキフンネズシガイに恐怖
だんだん『こりゃ建て直した方が早いんじゃないか?』などと決して思ってません!
しかし飲食店恐るべしですね
まさか壁のなかに とは