さて1階の床ですが、土間のままにしておくつもりはなく、なんらかの床材を貼って綺麗にしたいと常々思っているわけです。
以前のアトリエではPタイルを貼っていたのですが、どうも安っぽくて気に入らない。店舗用のクッションフロアも検討しましたが、クッション性そのものが邪魔です。
理想で言うと昔の小学校のような荒れた板張りが足の感触も良くて洒落ていて憧れです。ただ、床を上げて板貼りにするのが当面非現実的なのでこれはやむなく却下。将来的な夢として置いておきましょう。
板貼りとは対極にある考え方で、フロアタイルが頭から離れません。板貼りがナチュラル志向のアートよりの発想とすれば、フロアタイルはクールでモダンで店舗向けの発想であると勝手に思っていますが、そのどちらも割と好きなんですね。
フロアタイル急浮上ですが、以前書いたようにPタイルやCFに比べて遙かに高価です。
Pタイルに代表されるコンポジションタイルとフロアタイルに代表されるホモジニアスタイルは、実は分類上の違いがあまりありません。
JIS規定では、バインダー(ビニル樹脂、可塑剤及び安定剤)の含有量が30%を越えるものをホモジニアス、30%未満のものをコンポジションと定めています。
本来、似たようなものなのですが、各メーカーが差別化を図るためか全く異なる商品に仕上げました。
タジマのPタイル、東リのマチコなどのコンポジションタイルは古くから利用されているビニル床タイルの定番で、比較的あっさりしたデザインが見た目の特徴です。大理石風の模様はタイルの内部まで同じ構造になっており、製造段階で生成されるものらしいです。
古くからあり、安価で定番、事務所や公的機関、量販店などで多用され、誰しも見たことがあるでしょう。そのため、デザイン的にはどうしても雑で安っぽい印象です(最近はそれでも凝ったデザインのものもあるようです)
タイルの大きさは約30cm角。
(参考)タジマPタイル
サンゲツのフロアタイル、シンコールのマットネラ、東リのメルストーン・メルウッドなどホモジニアスタイルは比較的新しい商品で、プリント柄をコーティングしたものです。プリント柄はリアルで多種多様なものが揃っており、デザイン的に応用範囲が広がります。コーティングは各社いろんな工夫をしており、煙草の火を押しつけても跡が残らないほど強いものもラインナップされています。
タイルの大きさは木デザインが長尺、その他が約450mm角になっています(長方形もあります)
(参考)サンゲツフロアタイル(Flash)
ま、というわけでして、1階にフロアタイルを敷き詰めるとしたら何枚必要なのか。
約200枚でした。
安価な改造を目指している身としては、これは許容できない。で、諦めた、と。ここまでがこれまでのお話。
ところが、世の中にはフロアタイルを仕入れて仕事をしている人もたくさんいて、現場で使った残りや、仕入れたもののキャンセルとなった在庫品などを処分したい人もいるものでして、産廃として処分するよりマシという理由からか安価で放出する場合が希にあるのですね。
そういう手があったか、と気長にそういう出物を探すことにいたしました。
デザインは許容できるものならOK、みたいな軽い気持ちです。見えない部分もありますから。
さっそく人気のなさそうな御影石調のフロアタイルをまとめてゲット。ただ同然。
続いて茶色いのと薄茶色をまとめてゲット。ただ同然。
なんか、コーディネイトしようのないバラバラな色ですが、とりあえず見えないところや狭い場所なんかに使えそう、ということで確保。
なあに、床に使えなくても切り取ってエレクターの棚板の下敷き代わりにもつかえます。
これは幸先よさそうだと思ったのも束の間、知り合いの工務店にも声をかけたり、オークションを覗いたりするわけですが、探し始めると出物にはなかなか出会わないもので、しかも肝心のところはやはり希望の柄というのがあるのでして、これは思ったよりも長い旅になりそうな予感。