慌ただしく事を進めます。
洗浄が終わればいよいよ消毒です。
防虫防鼠のための薬品なども調べたり考えたりしたのですが、やはりここは基本である消毒がいいのではないかと、消毒用のエタノールをすでに数ケース買い込んでいます。
コンプレッサーとスプレーガンは持っていますから、カップに注いではひたすらエタノールを大量に吹き付けます。特にCチャンの隙間や、作業が差し迫った天井付近は最優先です。
死ね死ねバイキン。完全防御してずびずびに吹きます。
屋内に気化したアルコールが充満します。火気厳禁ですよ。
長年活躍したコンプレッサーとスプレーガンのうちの一つ。
コンプレッサーは最近壊れました。天寿です。
消毒を終えると、なんとなく満足してきました。
こびり付いた建物の臭いは完全には消えませんが、消毒をしたんだという満足感は大きいです。
解体が完了して数日、ほんの僅かの期間です。消毒の後は、大急ぎで次の作業が待っています。
住スペースの二階と三階は、まず最初に天井を貼る計画で、これは軽天屋さんに声をかけています。
軽天屋さんは、打ち合わせに来てくれたときの語り口から判断するに、私の事をこの現場の監督だと思っています。
名刺交換して日にちを打ち合わせたとき「足場は?」と訊くので「そちらで用意してもらえますか?」と答えたら、消毒をしている最中、軽天屋の若い衆がウマと足場板をせっせと運んできて設置していきました。まだ2日前ですが、あらかじめ足場の準備だけしに来たのです。
この足場のおかげで、消毒と、次の作業である穴埋めや鉄骨の補修などがスムーズに出来ることになりました。
足場のおかげでスムーズに、はいいけれど、ということは、準備する時間の猶予があと2日以内ということになります。
ひゃー。こりゃ大変だ。
解体の疲れも癒されぬまま、たったひとりでの大量作業がまだまだ続きます。